理研-ケンブリッジ大学作物共生学連携研究チーム
RIKEN-Cambridge Joint Crop Symbiosis Research Team
- 研究分野:
- 生物学
- 研究関連分野:
- 農学/分子生物学/細胞生物学/植物栄養学・土壌学
- キーワード:
- アーバスキュラー菌根共生/イネいもち病/植物-真菌シグナル伝達/空間トランスクリプトーム解析とプロテオーム解析/遺伝子リソース開発(アーバスキュラー菌根菌の形質転換)
- 参画プロジェクト:
- 共生・環境ソリューションズ
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アーバスキュラー菌根共生における菌根菌シグナル伝達機構を解明します。
チームリーダー
パスコフスキー・ウタ Uta Paszkowski Ph.D.
お問合せ
理化学研究所 環境資源科学研究センター
理研-ケンブリッジ大学作物共生学連携研究チーム
uta.paszkowski
関連リンク
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研究概要
共生は地球上の生命にとって不可欠なものです。植物と菌類との相互作用は約4.5億年前に出現し、現在では陸上植物の間で広く保存され、地球生態系とともに作物の生産性と持続可能性を深く支えています。アーバスキュラー菌根菌(AM菌)はグロムス亜門に属し、植物と共生することで土壌からの栄養の取り込みを促進し、その代わりに植物由来の有機炭素を受け取ります。共生の成立には、相互作用する生物が協調的に働くための絶妙なシグナル伝達が必要となります。近年、植物側のシグナル伝達機構については飛躍的に理解が進みましたが、AM菌側のシグナル伝達因子についてはほとんど何もわかっていません。そこで我々は、AM菌が宿主であるイネと相互作用する際に、どのようにリプログラミングされるのかを解明したいと考えています。
私たちは「オミックス」アプローチを用いて、共生している状態とそうでない状態におけるAM菌の各部位での遺伝子発現活性を包括的に明らかにします。さらにAM菌の遺伝子機能解析のために形質転換系を開発します。また遺伝学的解析が可能なイネいもち病菌(Magnaporthe oryzae)を、根における相互作用の比較対象として用います。
研究テーマ
- 植物と真菌との相互作用におけるシグナル伝達
- 空間トランスクリプトーム解析とプロテオーム解析
- 根における真菌感染の分子遺伝学
- アーバスキュラー菌根菌の形質転換