代謝システム研究チーム
Metabolic Systems Research Team
代謝のメカニズムと生理機能を理解して、植物による有用物質生産の向上を目指します

研究概要
代謝は生命現象の根幹であり、巧妙かつ精緻に制御されています。特に、一次代謝産物に加え多様な特化代謝産物を作る植物の代謝とその制御は複雑です。人間は、植物代謝産物を栄養源、薬、香料などとして古来利用してきました。当チームは、植物代謝のメカニズムと生理機能を理解すること、その理解に基づいて有用代謝産物をよりよく植物に作らせることを目指します。アミノ酸およびそれを生合成前駆体とする植物特化代謝産物を主対象として、生合成・分解に関わる遺伝子を同定し、制御機構を解明します。代謝産物の一斉解析技術であるメタボロミクスを推進し、得られるメタボロームデータから最大限に情報を抽出するための数理モデリングや機械学習を行います。研究テーマ
- アミノ酸生合成制御機構の解明
- 植物特化代謝産物の生合成と分解に関わる遺伝子同定
- 植物の発生を制御する代謝経路の同定
- 機械学習や数理モデリングによるメタボロームのデータマイニング

- 代謝産物時系列データに基づく代謝反応ネットワーク推定の概念図
- 代謝産物濃度の時系列データをつなぐ近似曲線の補正(スムージング)、時系列データに基づくグレンジャーの因果関係の検定、バイオケミカルシステム理論による代謝反応ネットワークのモデリング、非線形最小二乗法によるパラメータ決定、という4つの理論を組み合わせて代謝反応ネットワークを推定する新たなアルゴリズムを開発した。(Sriyudthsak et al. PLOS ONE 2013)

- グルコシノレート生合成を制御する鍵転写因子の同定
- トランスクリプトームデータを用いた遺伝子共発現解析により、健康機能成分グルコシノレート類の生合成に関わる遺伝子群を予測し、ワイドターゲットメタボロミクス等による機能証明を行った。(Hirai et al. PNAS 2007)